竣工点検から始める太陽光パネルの健全性確認~系統連系前に故障パネルを特定し安定稼動につなげる~

滋賀県をはじめ全国で数多くの太陽光発電所の施工を手がける湖東興産株式会社様。早くからソラメンテを活用し、稼動後の発電所の維持管理も重視している。今回は、ソラメンテの新製品開発にもご協力いただいている同社の今若専務取締役に、アイテスが2017年8月に発表した送電前パネル点検を可能としたソラメンテZiS連携キットの有効性についてお話を御伺いいたしました。


太陽光発電システムの取り組み

 同社は、20年前から大手住宅メーカーとの屋根一体型太陽光パネルの研究開発や、NEDO(新エネルギ-産業総合開発機構)の実証実験への参画を行うなど、太陽光発電の知見を蓄積。2012年のFIT施行より産業用太陽光発電システムの販売・施工に進出、滋賀県内で初の高圧太陽光発電所を手がけて以来、現在では全国で多くのEPC,O&Mの実績を有する、県内有数の太陽光関連企業です。

現在の太陽光発電業界は?

湖東興産株式会社 専務取締役 今若 清貴 氏

FIT買取価格の低下に伴い、新規の施工案件が減ったという話を良く聞きますが、弊社ではまだまだ多くの施工案件を抱えています。長年の経験から施工品質と竣工後の点検にも力を入れていて、お客様からのご紹介で次々と新規案件をいただいている状況です。最近では関東方面からも引合をいただいています。ありがたいことです。

保守点検に対する考え方は?

現在手がけている発電所の多くは、系統ごとに発電量がチェックでき、トラブルがあったときのロスを最小限に抑えられ、コスト面でも有利な分散型PCSを選択する案件が多くなりました。系統ごとに発電量が確認でき竣工後の管理も楽になります。ただし分散型PCSを採用したとしても現場でのパネル点検は欠かせません。故障パネルの存在は遠隔監視では日照変動の影響で電力量が大きく変動しますので、パネルの故障は見分けがつきません。点検をしなければ故障パネルが放置されて大きな売電ロスにつながることも考えられます。できるだけコストを抑えるために低価格のパネルを採用することもありますが、その分、現場で故障パネルを早期に特定し、もし故障パネルがあれば早期交換する必要があると考えています。

現場の点検は限られた日程・時間の中で行う必要があります。遠方の発電所へ出向いて天候の影響で予定より多くの時間がかかったり、点検できなかったりすると、出直しになってしまいます。次の点検作業日程調整から始まり大きなロスとなります。特に竣工点検時には連系前のPCSやキュービクルの確認等多くの作業を短時間でこなす必要があります。

竣工日程を延期することになると売電収入にも大きく影響します。

ソラメンテを採用したポイントは?

PCSやキュービクルの点検はわかりやすいですが、太陽光パネルは天候に大きく左右されてしまうため、点検作業は非常に気を使います。ソラメンテはその点、天候にはほとんど影響されずに点検を行うことができるので大変助かっています。ソラメンテは、大きく発電ロスをしているクラスタ故障パネルを特定し交換につなげることを目的として活用しているので、結果が明確で現場での判断がしやすい。その点検結果がパネルの交換対応につながるかどうかが重要です。

竣工点検の課題

長年の経験から、太陽光パネルもPCSやキュービクルと同じように初期不良が起こる可能性があります。通常、PCS等は設置時に稼動チェックを行います。私たちは太陽光パネルも同じと考えています。稼動前のチェックを行い、初期段階での故障や不良を特定し、正常なものに交換する必要があります。

太陽光パネルの故障は、稼動後の発電量の変化で顕在化しないので、できるだけ早く特定し取り除いておきたいと考えています。

ただし、連系前の状態では発電電流を流すことができないので、故障パネルの特定はパネルのPVケーブルを1枚づつ外す必要があり非常に時間がかかる大変な作業でした。

ソラメンテZiS連携キットで効率点検

太陽光パネルは初期段階から故障があることを前提として点検作業を行っています。ソラメンテはアイテスさんが開発された当初から活用しています。ただ、発電電流を感知して故障パネルを特定する従来のソラメンテ-iSは連系前では使えなかったため、竣工時の故障パネル特定作業が課題でした。ZiS連携キットは連系前にPVケーブルを外さずに故障パネルを特定できるので、作業時間が大きく軽減できると想定しています。


ソラメンテ-Z(SZ-200)
ストリングへ故障パネルを探索信号を送信

ソラメンテ-iS(SI-200)+連携キット
クラスタ断線故障パネルを特定する

おわりに

同社は、多数の国内外太陽光パネルの取扱実績と、高い施工技術、保守点検技術を有する、滋賀県でも有数のEPC、O&M会社です。竣工時から、稼動後のO&Mの作業性を考慮し、接続箱、PCSの配置も配慮されており、施工面からも点検の効率化を図られています。太陽光パネルの品質向上に努め長期間の発電品質にこだわるその姿勢が業界からの高い評価を受けて、現在まで新規案件を増やし続けています。

(※.1) PCS:パワーコンディショナ


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