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太陽光発電の主電力化へ

「まだまだ太陽光が置かれていない東京のビルはいっぱいある。これから景色が変わるようにやっていきたい」
2021年4月20日、小泉環境大臣は記者団に対してこのように発言されました。
環境省のトップが『屋根置き』太陽光(パネル)の徹底活用に言及した格好です。
とりわけ、小泉環境大臣は太陽光発電の自家消費やPPA事業に大きな期待を寄せています。
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/datsutanso/dai2/siryou3-6.pdf
(出所: 内閣官房ホームページ)
一方、民間団体を束ねる太陽光発電協会(JPEA)は、5月18日にPV OUTLOOK 2050を改定しました。太陽光発電の主力電源化に向けて、導入量目標を2030年100GW、2050年300GW(最大化ケース)としています。
http://jpea.gr.jp/topics/200518.html
(出所: 一般社団法人 太陽光発電協会ホームページ)
しかし、FITではもう後押しができない

太陽光発電の現場では、2012年のFIT施行から太陽光は野立てを中心に急速に導入量を伸ばし、2020年末時点までで約50GW増えました。
しかしながら、今後はFITでの後押しが期待できない中、PV OUTLOOK 2050の実現に向けて、『屋根置き』太陽光に活路を見出し、まずは2030年までの10年間で2倍の50GW増、そして2050年までの30年間では6倍の250GW増を目指すことになります。
脱炭素に関わる官民団体から太陽光発電業界に対して指針が表明されたことで、業界の一端を担う私達は、これを念頭におき、まずは「やり切る」という覚悟が必要と考えいてます。
電気点検にも変革が必要

そのために避けて通れないのが、安全・安定稼働を担うメンテナンスです。
特に本記事をご覧の皆様の関心事は「太陽光パネルの点検」ではないでしょうか。電気技術者を2030年までに倍増できるか?2050年までに6倍に増やせるか?人口減少・少子高齢化の時代において、このことは論ずるに値しません。
少なくとも、現状の電気技術者数を維持するとしても、従来の電気点検の常識を取り払い、変革に取り組まなければ、大量導入される太陽光発電を安定に稼働させ続けるのは難しいと言わざるを得ません。
常識を取り払い「リフレーミング」する

従来、太陽光発電の電気点検は、このような考え方が一般的でした。
- 電気点検は天候に左右されるのが当たり前
- 電気点検は発電状態(電圧・電流)を測定するのが当たり前
- 電気点検は現地で行うのが当たり前
このような従来の常識を一旦取り払って、電気点検を新しい思考の枠組みで見直すことができませんでしょうか?言い換えると、電気点検を「リフレーミング」するということです。
今、経産省・JPEAを始めとして、太陽光発電業界では新しい技術を活用して保安の品質と生産性の向上を行う「スマート保安」を推進する動きが活発です。
ただし、私達はこの「スマート保安」は、従来の電気点検の手法をIT化するだけでは実現できないと考えています。まず今まで当たり前にやってきた電気点検の常識を一端取り払い「リフレーミング」することが必要だと感じています。
例えばこんなふうに。
- 電気点検を天候に左右されない方法で行えないか?
- 電気点検を発電状態(電圧・電流)と切り離して行えないか?
- 電気点検を遠隔で行えないか?
私達アイテスも「スマート保安」の実現に向けて新たな開発を進めています。それは電気点検そのものを「リフレーミング」した、従来に無い「PV遠隔安全診断システム」です。
「PV遠隔安全診断システム」の概要は下記URLからご覧いただけます。
https://www.ites.co.jp/panel/pv20200520.html
太陽光発電システムのスマート保安を実現するPV遠隔安全診断システム「PV報知器」は2021年後半にリリース予定です。
詳しくはアイテスまでお問合せください。