ソラメンテ S100シリーズ VS S200シリーズ 何がどう違うの?

S-100シリーズvsS-200シリーズ

目次

ソラメンテS-200シリーズは、S-100ユーザー様のご意見を取り入れて改良を重ね、「スピード」「正確性」「結果を出す」この3つのソラメンテのコンセプトをさらに向上させた太陽光パネル専用メンテナンス測定器です。

では初期型のS-100シリーズとS-200シリーズは、具体的に何がどう違うのでしょうか?各機種の比較を行いながらS-200シリーズの特長をご紹介します。

SZ-200の新機能

Zグレードアップ

ではまず、SZ-200についてご紹介します。

ソラメンテ-Z(SZ-200) は、以下のようなサブコンセプトを設定し、開発を進めました。

  • 作業効率の向上
  • 安全性の向上
  • 拡張機能の対応

ソラメンテSZ-200はSZ-100ユーザー様からのご意見を反映し、作業効率の向上につながる新たな機能を追加いたしました。このコンセプトを基にした、以下の新機能を順番にご説明していきます。

  1. 自動測定
  2. ナンバリング
  3. データ保存と転送方法
  4. 壁掛けフック
  5. ケーブルが長い現場への対応

1.自動測定

SZ-100での測定

SZ-100での測定は…

  • プローブコンタクトをしながら、SZ-100の測定ボタンを押すと、測定が開始される仕様になっていました。
  • そのため、P-N極が離れた位置にある場合、プローブコンタクトする人と、測定ボタンをONする人の2人で作業する必要がありました。
SZ-200での測定

SZ-200になってからの測定は…

  • プローブコンタクトすると、電圧を感知して自動測定するように改善。1人で作業ができるようになりました。
  • 測定終了を音でお知らせします。プローブコンタクトのタイミングが判断でき、安全で安定した測定作業ができます。

動画:SZ-200測定

  • 自動測定機能により、プローブコンタクトして電圧を感知すると、測定ボタンを押さなくても、自動的にインピーダンス測定とメモリーまで行います。
  • 測定終了時は、音で作業者に知らせますので、次の操作へ移るタイミングが分かりやすくなっています。もちろん、OL検出時もピーピーと警告音で、異常を知らせます。

動画:SZ-100 vs SZ-200測定スピード比較

2.ナンバリング

SZ-100でのナンバリングは…

SZ100測定画面
  • 測定番号と接続箱、ストリングの紐付けを、手書きで記録していました。
  • 測定を全て終えた後、事務所でデータをパソコンに転記する作業が大変でした。
  • 発電所をSZ-100で点検している際に、どの接続箱まで点検したのか判らなくなってしまいました。
  • ノートと連番のデータの付き合わせ作業が必要でした。

SZ-200になってからのナンバリングは…

SZ200測定画面
  • あらかじめ本体にナンバリングすることによって枝番管理ができ、サイト番号(99件)、接続箱番号(999件)、ストリング番号(999件)を、任意に設定できるようになりました。
  • 閲覧履歴で、状態を比較しやすくなりました。
  • ナンバリングによって、測定した接続箱の履歴が分かります。測定した接続箱で接続箱番号を設定すると、ストリング番号は最後に測定した番号となるため、未測定かが判断できます。
  • .csvファイルには枝番が出力されます。
csvファイルの比較

実例:ナンバリング

このように便利になったSZ-200のナンバリング機能ですが、実際の現場ではどのように使えばいいのでしょうか?代表的な以下の2パターンの発電所での、ナンバリングの実例をご紹介します。

ケース1:分散型PCSの場合
ケース1
ケース2:セントラル集中型PCSの場合
ケース2

また接続箱番号は、A-1、B-1のようにアルファベットによるグルーピングができるので、発電所の構成に合わせた、ナンバリング機能の設定が可能です。

ナンバリング
SZ-200の測定画面

3.データ保存と転送方法

データ保存と転送方式

SZ-100でのデータ保存と転送方式は…

  • 999件までデータが保存されていると、専用ソフトをインストールしたパソコンにデータを移す必要がありました。
  • データ保存件数は、最大999件
  • SZ-100本体と、USBケーブルを接続する必要がありました。

SZ-200になってからのデータ保存と転送方式は…

  • SDカードにデータを保存するようになりました。そのため、測定中にデータ容量が一杯になっても、現場でカードを差し替えるだけで対応できます。
  • 専用ソフトがなくなり、パソコンごとにソフトをインストールする必要がなくなりました。SDカードを経由してパソコンにデータを保存するので、USBケーブルも不要になりました。
  • データ保存件数が最大3000件と、SZ-100の約3倍に増えました。大規模発電所でも記録件数に余裕があり、安心して点検していただけます。

4.壁掛けフック

壁掛けフックがなかったSZ-100での作業は…

SZ-100は壁掛けフックがなかった
  • SZ-100は自動測定ができないため、測定時は本体を手に持って、作業することが前提でした。

壁掛けフックが追加されたSZ-200での作業は…

  • SZ-200は自動測定に対応したので、本体を手に持っての作業がなくなりました。両手でしっかりと、プローブコンタクトして測定ができます。
  • 手で持つ必要がなくなった本体は、標準装備の壁掛けフックにより接続箱の扉等に引っ掛けられるように改善し、作業性を向上させました。

5.ケーブルが長い現場への対応

水上メガソーラー
写真出所:ACワークス

ケーブル長の対応済み

インピーダンス測定は、ケーブル長やケーブル配線方法により影響を受けることがあります。SZ-200では、ケーブル長や配線方法による影響をできるだけ受けないように、測定アルゴリズムを改良しています。

例えば、水上フロート設置の大規模メガソーラーの場合、地上に設置されている分散型PCSや、接続箱から水上に設置されているパネルまで数百mにもなります。

SZ-200は、300m以上にも及ぶケーブル長で配線されているストリングにおいても、正常な測定が可能です。(※現場の状況により、測定不能となる場合もあります)

もし、ケーブル長や配線方法、パワコンノイズの影響等で測定がうまくいかなかった場合でも、フラグ表示により、測定者に異常を知らせる機能も付いています。

事例:水上フロート発電所

この現場では、岸から約300m離れたフロートに設置された、太陽光パネルの測定を行う必要がありました。

SZ-200は、このように長さのあるケーブル長の現場でも、問題なくインピーダンス測定ができ、しっかりとパネルの健全性をチェックすることができました。

SZ-200の測定作業フロー

以下に、SZ-200の測定作業フローをまとめました。

現在、SZ-100をご利用のユーザー様は、ご自身の作業フローと比較していただけると、SZ-200の特長をつかみやすいと思います。

SZ-200測定業務フロー

事例:お客様の体験談

あるSZ-200ユーザー様の事例を、ご紹介します。当初、SZ-100を使って点検されていましたが、案件が増えてきたためSZ-200を追加購入し、同じ現場を点検されました。このユーザー様から、作業時間の変化をお聞きしました。

このユーザー様は、1MW(500kWのPCSが2台)の発電所を点検し、報告書を作成されています。報告書作成を含めた作業時間は、全く同じ現場で約40%減になりました。ここまで効率化できると、O&M事業全体にも大きな影響を与えるのではないでしょうか?

SZ-100とSZ-200との比較表

SZ-100
SZ-200
手動測定
自動測定
×
ナンバリング
連番
枝番設定(3段階)
サイトNo./BOX No./String No.
データ転送方式
USB
SDカード
データ保存容量
(内部メモリー)
999件
3000件
閲覧モード表示数
2測定分
7測定分
携帯性
ネックストラップ
ショルダーストラップ
壁掛けフック
オプション機能の拡張性
×
Z/iS連携キット(SR-200)
電源
単三電池×3
単三電池×4

SI-200の新機能

IS G-UP

では次に、SI-200についてご紹介します。

ソラメンテ-iS(SI-200) は以下のようなサブコンセプトを設定し、開発を進めました。

  • 低照度の感度向上
  • 可搬性の向上
  • 拡張機能の対応

このコンセプトをもとにした以下の新機能を順番にご説明していきます。

  1. 高感度固定モード
  2. 分割型スーパーロング延長棒
  3. CISアダプター(SC-200)
  4. Z/iS連携キット(SR-200)

1.高感度固定モード

感度固定モード
曇天でもしっかり反応します

ソラメンテiSは、発電電流を感知して、クラスター故障位置を特定します。

SI-200では、新機能として、センサーを高感度に固定するモードを追加しました。この機能により、曇天や夕方で日射量が不足している時でも、クラスター故障が特定できるようになりました。

また、同じストリングの中に、クラスタ故障パネルが複数枚あるケースでは、発電電流が大きく低下しています。そんな時もSI-200の感度固定モードを使うと、クラスタ故障がスムーズに特定できます。

故障パネルと動作電流

クラスタ故障パネルの枚数が1つのストリング内で増加すると、電流量が低くなる傾向があります。そのため、ソラメンテ-iSでのクラスタ故障パネルの特定に、手間取ることがありました。

  • Aの領域では、SI-100を使用していても、故障パネルを特定できます。
  • Bの領域では、電流量が低下しているため反応が悪くなります。SI-200の感度固定モードに変更すれば、故障パネルが特定できます。
ストリングの動作電流

感度固定モードの設定方法

感度固定モード

スライドスイッチを左に切り替えると標準モードに、右に切り替えると感度固定モードに切り替わります(電源をOFFしている時に、スイッチを右に切り替えると、電源のロックがかかりますので、ご注意ください)。

2.新しくなったスーパーロング延長棒

野立て高所、折半屋根で遠くのパネル点検などは、スーパーロング延長棒をソラメンテiSに装着して、お使いいただいています。ですが、SI-100のスーパーロング延長棒は1.8mと長尺だっため、移動時の持ち運びにはご苦労をおかけしていました。

そこで、SI-200では、スーパーロング延長棒を分割型として、バッグに収まるサイズに進化させました。電車・飛行機での移動や車への積み込みも、以前に比べて楽になりました。また、堅牢性もアップし、現場での使い勝手も向上しています。

SPL-200
全長1.8mのスーパーロング延長棒が、2分割型に進化しました。
SPL-200
SI-200標準長さ(1.2m)のバッグにすっきりと納まります。
延長棒は継ぎ足す数を増減できるので、必要に応じた使いやすい長さに調整できます。

3.CISアダプター(SC-200)

CIS薄膜パネルも点検できます

雷の季節になると、「落雷後に発電量が低下したのですが、不具合の特定はソラメンテでどうすればいいですか?」という問い合わせが、アイテスに多くなります。

CIS薄膜パネルは、比較的故障が少ないといわれていますが、雷によるバイパスダイオードのショート故障は、毎年のように報告されています。雷害は、結晶系だけでなく、CIS薄膜パネルでも同様に発生します。

そのようなケースもあり、「CIS薄膜パネルを、ソラメンテで点検できませんか?」というお客様の声を、多数お寄せいただいていました。そのご要望にお応えして開発したのが、CiSアダプター(SC-200)です。

SC-200は、SI-200の拡張機能を実現するオプションです。SI-200にCiSアダプター(SC-200)を装着すると、発電電流の方向を確認することができ、CIS薄膜パネルのバイパスダイオードショート故障を特定することができるのです。

結晶系だけでなくCIS薄膜パネルの現場も管理されているO&M会社は、少なくないと思います。そんな皆様のご要望にもお応えしたのが、SI-200とSC-200なのです。

特長
  • CIS薄膜パネルのバイパスダイオードショート故障パネルの点検に対応
  • PVケーブルを外さずに安全に故障パネルの特定が可能

SC-200
CIS薄膜パネルの点検方法
各パネルの電流方向をSI200+SC-200で点検することにより、 バイパスダイオードショート故障を起こしているパネルを特定します

4.Z/iS連携キット(SR-200)

SR-200での点検
連系前や停電時の故障パネル・ケーブル断線の特定ができます

皆さんの現場では、連系前に太陽光パネルをきちんと検査されていますか?

仮に工場の生産設備を新設したのであれば、稼働前に問題がないか確認し、不具合があれば是正してから稼働させるのではないでしょうか。

太陽光パネルも同じです。架台に取り付け配線し、太陽光パネルの健全性を確認してから運転を開始するのでなければ、おかしいのではないでしょうか?故障などの不具合が見つかればパネルを交換し、健全な状態になってから連系して運転を開始しましょう。

このような連系前の検査で、ソラメンテ-Zによるインピーダンス測定を行い、ストリングの高抵抗を検出したとします。しかし、連系前では発電電流が流れていないため、SI-100は使えません。

そこで登場するのが、SI-200の拡張機能、Z/iS連携キット(SR-200)です。
Z/iS連携キットを使えば、連系前や停電時の発電電流が流れていない現場でも、スムーズにクラスタ故障パネルを特定できるのです。しかも、ケーブル断線やコネクタ脱落の位置特定にも使えます。

特長

  • 送電前・送電停止時の点検
  • クラスタ断線パネルの特定
  • ケーブル断線の特定
SR-200

Z/iS連携キット(SR-200)の仕組み

点検方法
  • SZ-200から信号を送信し、Z/iS連携キット(SR-200)のセンサーで信号をキャッチすると、音と光でお知らせします。
  • 断線箇所(パネル内のクラスタ断線またはパネル間のケーブル断線)があると信号が途切れるため、故障位置が分かります。

Z/iS連携キット(SR-200)の活用場面

Z/iS連携キット(SR-200)は、こんな場面でご活用いただけます。

ソラメンテの活用画面
1.竣工点検(送電前)・停電点検(送電停止)でのクラスタ断線、ケーブル・コネクタ断線の位置特定
  • ケーブル断線の場合、ストリングの開放電圧は0Vです。
  • SZ-200でストリングの開放電圧を測定中に、0Vまたは低電圧+高インピーダンスとなった時、ケーブル・コネクタ断線(高抵抗)を疑い、Z/iS連携キットを使用して故障箇所を特定します。

この場合、ストリングの発電電流は流れていないか、ほとんど電流が流れない状態となっているのでSI-100は使用できません。

実例:下草に隠れたケーブル断線を特定

草刈機でケーブルダクトを破損させてしまい、中のケーブルも断線していました。下草に隠れていたので目視では発見できなかったのですが 、Z/iS連携キットで特定しました。

事例:コネクタの高抵抗化
PVケーブルのコネクタ部

信号は、パネル~パネル間で途切れており、そのコネクタ部を外して確認したところ、緑青錆びが発生していることが分かりました。

外観上、特に異常は見られませんでしたが、Z/iS連携キットで特定できました。

2.折半屋根でのケーブル・コネクタ断線の位置特定

折半屋根の点検も、パネルやPVコネクタを外す必要があるため、苦労されているのではないでしょうか?Z/iS連携キットがあれば、これらの故障位置特定が、スムーズにできます。

事例:折半屋根の点検

SZ-200でストリングを測定したところ、電圧が0Vになっていました。

ケーブル断線かコネクタ外れを疑いましたが、折半屋根のため、故障位置を特定するにはパネルを外す必要があり、非常に手間がかかります。

Z/iS連携キットを使用することで、簡単に断線位置の特定ができました。

まとめ

ここまでソラメンテS-100シリーズとS-200シリーズの違い、そしてS-200シリーズの特長をご説明させていただきました。

S-200シリーズはS-100ユーザー様からヒアリングしたお困り事をもとに改良を行い、日々現場でメンテナンス作業に取り組むO&M従事者がかかえる課題を可決するためのツールとして開発しました。

FIT認定により建設された産業用太陽光発電システムはこれから年を重ねていき、不具合や故障の発生率が増えていくことは予想に難くありません。

アイテスは、これからもソラメンテのコンセプト「スピード」「正確性」「結果を出す」を実現する新たな測定器、サービス提供を行ってまいります。

ソラメンテS-200シリーズが、皆さまの作業を効率化し、さらにはO&Mビジネスのキャパシティアップにつながることを願っています。

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