ユーザーレポート ⑯


新エネルギー流通システム株式会社様 【埼玉県】


住宅用太陽光パネルの故障により発電量低下!~ソラメンテ-iSでバイパスダイオード故障を特定。落雷被害を想定~


オール電化の販売からスタートした『新エネルギー流通システム』様。

 

会社設立当初は施工を他社に委託し販売のみを行っていたが、委託先の施工品質の問題からクレームも多く、平成20年からは自社で施工も行い品質重視の体制に生まれ変わった。その後は順調に業績を伸ばしている。

 

平成25年にはメンテ事業部を立ち上げアフター重視の体制を強化された結果、お客様からも厚い信頼を得ている。今回は、同社による住宅用太陽光発電システムの発電量低下を伴う不具合対応と、パネル交換の現場事例について、埼玉支店、加賀屋主任にお話を伺った。


新エネルギー流通システム株式会社 加賀屋様
新エネルギー流通システム株式会社 埼玉支店 主任 加賀屋 様

■住宅用太陽光システムが発電低下

現場は那須塩原の住宅。オーナー様は太陽光発電の発電量が大きく低下していることをモニタリングシステムの画面で確認されていた。同オーナー様は購入先である大手家電量販店へ調査を依頼され、まずは太陽光発電システムを施工された工事店により調査が行われた。工事店は開放電圧が低下していることまでは確認できたが、原因までは特定できなかった。そこで同家電量販店は、長年取引実績があり、技術力に信頼を置いておられる新エネルギー流通システム社へ現場調査を依頼され、同社の加賀屋主任が現場へ向うことになった。

 

■原因を想定し現場へ

加賀屋主任は現場調査依頼の一報を受けた際、この住宅地一帯で当時激しい雷が鳴り響いていたこと、その翌日から発電量の低下が確認されたことから、“ある想定”をし、現場に向った。メンテナンス機器はストリングチェッカー:ソラメンテ-Zに加え、パネルチェッカー:ソラメンテ-iSを持参し、屋根上での点検作業も想定の上、準備を行っていた。


■ソラメンテによる現場作業

現場ではまずPCSの機能検査を行い、問題は無いことを確認し、要因の切り分けから開始した。次に太陽光パネル側のチェックを行った。パネルはバックコンタクトセルを搭載している比較的新しいタイプのパネルだった。パネル枚数は25枚。6直×3系統、7直×1系統、合計4系統のストリングで構成されていた。

 

まず、ソラメンテ-Zによりストリングの点検を行った。その結果、開放電圧は最大120V程度のバラつきがあり、インピーダンス測定では特に異常は認められなかった。仮に開放電圧の低下とインピーダンスが高い場合は“クラスター断線”が疑われる。しかし、この場合はインピーダンスは正常であったため、“バイパスダイオードのショート故障”の可能性が高くなった。

 

次にバイパスダイオードショート故障かどうかを確認するために、屋根上での故障パネル特定の作業を行った。接続箱にてストリングを開放状態にし、ソラメンテ- iSでクラスターの発電電流の有無を確認した。すると、全25枚中17枚のパネルはクラスター循環電流が検知された。バイパスダイオードのショート故障があるパネルは、開放状態では本来流れないはずの電流が、ジャンクションボックス内のショート箇所を通ることでクラスタ内に流れ続けてしまう。この故障はパネルの1/3の出力低下となると共に、クラスタ回路に発熱を伴うため、保安面でも問題となる。(参照1:バイパスダイオード故障の原理) 

ソラメンテ-Zのインピーダンス測定

ソラメンテ-iSによる住宅太陽光パネルの点検
ソラメンテ-iSによる住宅太陽光パネルの点検 ※イメージ写真。今回の現場とは関係ありません。

■落雷被害により生じるバイパスダイオード故障

バイパスダイオードショートの故障は、落雷の影響によりパネル内部回路に想定以上の大きな電流が流れることで発生するといわれている。

 

加賀屋主任は、この落雷による影響を事前に想定し、事前準備をしていたことで現場調査を短時間に終えることができたという。一般に雷害は、今回のように直撃雷ではなく、誘導雷によりパネルのジャンクションボックス内のバイパスダイオードが故障する事例が多い。

 

特に昨年は産業用、住宅用ともに落雷被害の報告が多い年であった。この場合の故障パネルの交換はほとんどが保険対象になるが、それも故障が特定されていないと保険対象にならないので注意が必要である。


参照1:バイパスダイオードショート故障の原理
参照1:バイパスダイオードショート故障の原理

■新エネルギー流通システムによる住宅太陽光発電システムのアフターメンテナンス

同社は販売店やパネルメーカーを通して住宅用太陽光発電システムの点検を受託している。アフターメンテナンス付きで契約している物件では、1年5年9年の定期点検を行っている。定期点検項目はソラメンテによる開放電圧とインピーダンスの測定、絶縁・接地抵抗測定、目視点検、架台のチェックとなっており、要望によりIV測定を行う。

今回のようにストリングに異常が検知された場合は、故障パネルの特定まで行う。それにより、メーカー保証の適用、およびパネルの交換を迅速に行うことが可能となる。

 

また、定期点検以外に今回のように発電量の低下など、原因調査のための駆付け点検がある。その場合にもソラメンテによる点検を必ず実施し、その他、影や汚れ、架台のがたつき等をチェックしている。

住宅用太陽光パネルの点検
架台のがたつきもしっかりとチェックする
住宅用太陽光パネルの点検
バイパスダイオードショート故障パネルを交換 ※今回の現場。那須塩原の住宅

■住宅用太陽光発電システム点検の難しさ

住宅用太陽光発電システムは、産業用の発電所と比べ、パネルの配置が屋根の形状や向きによってストリングごとに違ったり、周辺の建物や電柱の影の影響を受けている場合が多く、その場合発電状態が均一ではないことが多い。そのため、IV測定など発電量や特性波形の形状のみからパネル故障の有無を判断することが難しい。また、屋根設置の場合はパネル裏面へのアクセスができないため、従来手法では故障箇所の特定が難しい。作業性、安全性を考慮すると出来る限りパネルを外さずに表面から故障箇所を特定したい。今まで多数の住宅用太陽光のメンテナンスを行ってきた同社はソラメンテを活用したノウハウをもっている。今後もそのノウハウを生かしたいと加賀屋主任は話す。

 

■新エネルギー流通システムの全国でビジネス展開

現在、同社の対応エリアは北海道と沖縄を除く全エリアを全国13支店でカバーしている。保守案件は野立て50%住宅50%と約半数が住宅用だが、新規施工にいたっては全物件の90%が住宅用となっている。同社は施工だけでなく、施工後の保守点検も重視するビジネスモデルで大手販売店や大手パネルメーカーからの依頼を次々と増やしている。

 

■太陽光発電システム業界の今後

太陽光発電システムは決してメンテナンスフリーではない。それは住宅用太陽光発電システムでも同様だ。電気事業法によりメンテナンスが義務付けられている産業用だけでなく、住宅用においても不具合が起こる可能性がある。改正FIT法では住宅も保守点検が義務付けられていている。まずは施工品質の重視と、さらには施工後の定期点検、および不具合発生時の迅速な原因調査、故障箇所の特定、そして故障パネルの交換よる現状復帰に至るまで、しっかりとした対応を行うことが重要だ。

 

新エネルギー流通システム様が行う今回の調査報告事例等を参考として、我々この業界に関わるものが、まずは安全を前提として長期安定供給できる電力として太陽光発電を提供、維持できるようにしっかり対応していく必要がある。


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TEL : 0120-15-8564

ホームページ: http://neds.jp/

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