次世代エネルギー活用技術分科会でアイテスが講師を担当

次世代エネルギー活用技術分科会でアイテスが講師を担当

宮崎県の工業技術振興を図るため、中小企業の技術開発や技術力向上を支援する公設試験研究機関として、研究開発・技術指導・依頼分析・設備利用等の支援業務を行う宮崎県工業技術センター。

10月21日、同センターにて行われた平成27年度 次世代エネルギー活用技術分科会に於いて、太陽光発電メンテナンス技術研修の講師をアイテスが担当。今回はその模様をレポートします。

宮崎県中小企業の技術力向上を支援

みやざき新産業創出研究会

分科会を主催する「みやざき新産業創出研究会」は、宮崎県工業技術センターを事務局として、産業のニーズやトレンドを踏まえた様々なセミナーや講演会を行ない、地域中小企業の技術力向上や新産業創出の支援を行っている。

今回の分科会では、太陽光の保守メンテナンスに従事する、宮崎県内の電気主任技術者、中小企業の技術者が多数参加。座学での勉強会とセンター屋上に設置されている太陽光設備を使用し、ソラメンテによる故障パネル点検方法の実技研修を行った。

目に見えてわかる太陽電池モデル

まずはプレゼンにより、太陽光パネル点検の必要性と太陽光パネルの基本的な内部構造にてついて解説、さらに太陽光パネルの故障の実態とその種類について、実例を交えながら説明を行った。

太陽光発電の出力状態は天候の影響を大きく受ける。目まぐるしく変化する天候下から太陽光パネルの故障を特定するのは非常に難しい。

太陽電池の日照の影響、故障モードごとの動きがその場で実体験できる「目に見えてわかる太陽電池モデル」を使用して、生き物のように反応する太陽電池を体験していただいた。

太陽光設備でのソラメンテ点検実技

実技

目に見えてわかる太陽電池モデルで故障モードごとの動きを体験していただいた後は屋外へ。

センター屋上に設置された実際の太陽光設備を利用し、現場での故障パネル特定方法の実技を行った。

同センターには太陽光保守メンテナンス技術の研究利用と実技研修のため、設置後10年以上経過した多結晶パネルが設置されており、故障パネルも存在している。今回はソラメンテを使用してこの太陽光設備の中から故障パネルを特定していく点検方法をステップごとに紹介。

ソラメンテによるクラスタ故障パネル特定方法

ソラメンテZ

まずは、ソラメンテ-Z。接続箱のストリング端子から開放電圧とインピーダンスを測定。5ストリング中3ストリングで、ソラメンテのインピーダンスに異常値が見られる。

その後、該当ストリングを発電状態に戻し、ソラメンテ-iSにてパネル表面からインターコネクタの電流をセンシング。クラスタ故障により電流がバイパスされているパネルを2枚特定。故障パネルの電圧測定を行なうと1枚は電圧低下していたが、もう1枚は公称開放電圧(Voc)とほぼ同じ電圧であった。

テスターによる開放電圧測定だけでは判断できない高抵抗化クラスタ故障パネルの特定は、日照条件の影響を受けにくいソラメンテ-ZおよびiSでの測定が効果的。故障パネルの効率的な特定手法を実体験していただいた。

太陽光メンテナンス技術向上の為に…

宮崎県工業技術センターは、今回紹介したアイテスのソラメンテおよび太陽光パネルのレントゲンともいわれるアイテスのEL検査装置PVXを導入。これらの検査装置を使用した受託測定も行っている。

全国でも太陽光の設置数が多い宮崎県は、太陽光発電をはじめ次世代エネルギーの活用の為に、官民一体となって技術力の向上に取り組んでいる数少ない地域。

宮崎県が全国へ向けて太陽光保守メンテナンスの新しい技術の発信源となることを期待して、今後も応援していきたい。

今回の取材は、宮崎県工業技術センター機械電子部 主任研究員の鳥原様にご協力をいただきました。ありがとうございました。

宮崎県工業技術センター

〒880-0303 宮崎市佐土原町東上那珂16500-2 (宮崎テクノリサーチパーク内)
TEL:0985-74-4311 FAX:0985-74-4488
E-mail:info@iri.pref.miyazaki.jp
県内工業技術の振興を図るため、中小企業の技術開発や技術力の向上を支援する公設試験研究機関。

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