従来の測定方法を刷新し、太陽電池の物性を活用したソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」が「第28回中小企業優秀新技術・新製品賞」優秀賞を受賞。産業用太陽光発電所において、千から万単位のオーダーで設置されるソーラーパネルのトラブルを、短時間で効率的に特定できるようになりました。
ソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」りそな財団優秀賞を受賞。 設置からメンテナンスへ、太陽光発電が迎える新しい時代に対応した確かな技術が認められました。
2016年4月25日 9時 Value Press 記事から引用
株式会社アイテス(所在地:滋賀県野洲市、代表取締役:五十嵐 靖行)が開発する、ソーラーパネル点検装置「ソラメンテ」が 2016年4月19日、りそな中小企業振興財団・日刊工業新聞「第28回中小企業優秀新技術・新製品賞」において優秀賞を受賞しました。
故障パネルを短時間に特定する進化系メンテツール「ソラメンテ」が受賞
株式会社アイテスは、1993年に日本IBMの品質技術部門から分離独立して誕生した検査関連製品メーカーです。日本IBM野洲事業所において培われた高度な技術をベースにして、電子部品の解析と分析、太陽電池検査装置の開発と販売を行ってまいりました。
「ソラメンテ」は、アイテスが強みとしている電子部品の故障解析技術をベースとして、太陽電池パネルメーカーや、公的研究機関との共同研究を通じて開発されました。
同装置は「ストリングチェッカー:ソラメンテ-Z」と「ソーラーパネルチェッカー:ソラメンテ-iS」の2機種がラインアップされており、数千枚から数万枚に及ぶソーラーパネルを擁するメガソーラー発電所において、故障パネルを短時間で効率的に特定できる点検装置です。
太陽光発電所の故障パネル診断は、従来IV測定器やサーモカメラを使うことが主流でしたが、日照の変化に影響され測定結果が異なったり測定不可となるため、ソーラーパネルの故障を現場で判別することが専門家でも難しいとされていました。
「ソラメンテ」は、直列に接続されている複数枚の太陽光パネル(ストリング)の直列抵抗値(インピーダンス)で、故障パネルを短時間に特定します。すなわち、太陽電池の物性そのものを独自技術で測定することで、日射量や周囲環境の変化に依存しない、高効率で安定した点検を実現しています。
この技術を搭載したソラメンテシリーズは、販売開始以来、O&M(Operation & Maintenance)と呼ばれるメガソーラーの保守メンテナンス会社をはじめ、パネルメーカーなどに 750台以上の導入実績があります。
これからも継続的に求められる、太陽光発電の運転管理・保守点検に対応
産業用太陽光発電所は、20年間にわたり発電量維持管理が必要であり、発電事業者様は発電所の保守管理体制の整備を急いでいます。これらの保守点検需要のもと、「ソラメンテ」は2016年度、年間1,000台以上の販売を見込んでいます。
多くのメガソーラー発電所を新エネ事業として取り組まれている大手事業者様に、無用の売電損失を回避する有効な手段として、「ソラメンテ」を全国に配備するあらたな展開が始まっています。
製品について
ソラメンテ-Zの特長
- 太陽光発電システムの接続箱からインピーダンスと開放電圧を測定し、ストリング単位で太陽光パネルの故障の有無を判定する
- インピーダンス測定は日照の影響をほとんど受けず、早朝、夕方、夜間でも測定が可能
- 竣工点検でのインピーダンス測定により、初期不良パネルの特定を行う
- 定期点検により経年劣化による故障パネルの特定を行う
- 点検結果を999件まで保存。csvデータ形式でPCに取り込むことが可能
- csvデータをエクセルに変換しデータをグラフ化することで分かりやすい報告資料を作ることが可能