ソラメンテ誕生秘話
ソラメンテを発売するまでの物語です。
1.新市場に挑戦
太陽光メンテ市場に新発想の点検ツールを投入
太陽光発電所は、FIT(電力の固定価格買取制度)の後押しによる建設ラッシュが一段落しつつある今、その保守管理運用に関心が移りつつある。「ソーラーパネルは壊れない」という神話は、設置後の発電出力低下とその原因となるパネル故障の相次ぐ発見により、過去のものになりつつある。太陽光発電は、設置工事からメンテナンス時代を迎え、メンテ事業者は点検機器を駆使してパネルの診断に駆け巡る。
太陽光発電は、元々太陽光を電気エネルギーに変換する発電である。その宿命として、日中にしか発電せず天候変化の影響を大きく受ける。また、発電所建設ラッシュの影響で、発電所ごとに保守点検を考慮しない独自の設計や工事が行われた結果、点検はしたものの発電出力が低下した原因が特定できなかったというケースも多い。
整然と並ぶソーラーパネルに故障は潜んでいるものの、「原因はどこにあるのか?」。従来の点検ツールは誤診断しまた、要のIV特性データは解読できず、無数のパネルを前に打つ手がない、というのが現場の実態であった。
そこで新たに登場した進化系ソーラーのメンテツール「ソラメンテ」。その点検スピード、正確性、わかりやすさ、使いやすさが認知され、続々とメンテ業者が、この斬新な製品の導入をはじめた。
「ソラメンテ」はなぜ受け入れられたのか。製品化に至る開発の経緯をまとめてみた。その成功のカギは、卓越した技術を駆使した少数精鋭のチームプレイにあった。
太陽光発電メンテニーズを予見
2012年7月1日、再生可能エネルギー特別措置法が施行され、 固定価格買取制度が開始された。関連業界は、こぞって太陽光発電所の市場に参入した。異業種からの参入も多く、設置の計画、建設が急ピッチで進んだ。一方、太陽光パネルの性質を熟知していたアイテスは、施工に手いっぱいでその保守に無関心であった業界を尻目に、将来的なパネル故障のための点検ツール開発に着手した。
当時太陽光パネルはメンテフリーと信じられていたが、アイテスでは太陽電池メーカーや研究所向けのEL画像検査装置の開発や解析経験から、それが発電所で自然にさらされ、20年経過していく際の弱点や故障モードに精通していた。パネル故障はやがて顕在化し、その保守点検ニーズは、急拡大する太陽光発電業界に必須となることを察知していた。
ユーザー志向の汎用ツールを
従来、太陽光パネルの検査は生産、出荷時に行うもので設置後は不要、万一の場合は取り外してチェックできると考えられていた。それに対し、アイテスのソーラーパネルチェッカー1号機(ソラメンテ-SXと命名)の新発想は、設置したままの状態で、しかも日中、発電時にパネル表面から直接チェックできる画期的なものであった。
発電電流に伴う磁界の発生を感知するセンサヘッドを開発、パネル表面をスキャンし、センサヘッドがインタコネクタと呼ばれる発電電流の配線路を横切ると、ブザー音とLEDランプで知らせるという直観的でわかりやすい製品構想であった。これは、測定結果を数値で表示する測定器メーカーとは一線を画す、良否判定に特化したユーザー視点の発想である。
アイテス製品開発部は、1×2メートルほどの太陽光パネルを乗せてEL画像を撮像する大型装置を専門としていた。今回の開発では、屋外で常時持ち運びするツール、手のひらに乗るセンサー、膨大な市場相手に量産に向かうコンシューマープロダクト的製品を手掛ける。これは未知の領域であり、初めての試みであった。
2.新発想をカタチに
新発想をカタチに
初めての試みは、木製のモックアップから始まった。裸の基板に乗せたスイッチと手でつまめるセンサ基板は、何とか動いてくれた。が、屋外での使用に耐えるための対候、耐久性を確保し、しかもソーラーパネルのガラス表面をスムーズに走行させることは簡単では無かった。
当初は4輪タイヤを装備した上で感度を上げるため、センサ部をパネルのガラス表面ぎりぎりに配置できる筐体にするなど、相反する難しい技術にも取り組んだ。
筐体設計と製造数や製造委託先にも悩んだ。当初は市場規模も手探りのため、想定生産数量はあくまで予測値でしかなく、筐体の高額な型を起こす決裁も下せなかった。また徐々に数を増やす小量試作・中量試作で開始してみたものの、様々な設計変更が入り最終形がなかなか定まらなかった。試行錯誤の末に、バッテリーケースがぴったり収まる外注アルミケースが見つかったとき、メンバーは喜んだ。
思えばチームはいつも頭を突き合わせ、直面する課題の解決に知恵を絞っていた。従来までは、はっきり機種別に担当が割り振られ、互いに何をしているか知らず興味もなかった各エンジニアたちが、ソラメンテチームとなってからは、一人が声を上げると「どうした?どうした?」と集まり、担当エリアがあっても躊躇なく手伝う相互補完関係が出来上がっていた。
のちのテーマカラーになる黒塗りアルミ筐体をまとった最初のソーラーチェッカーモデルは「ソラメンテ-SX-03」と命名され、2012年春に発売された。
SX3体験が育んだ新型、ソラメンテiS
「ソラメンテ-SX-03」 は発表後、製品コンセプトのユニークさから話題になり業界紙にも取り上げられた。しかし、購買の対象としていた施工(EPC)・保守(O&M)関連業者は、FIT制度の締切に追われた建設ラッシュでパネル集めと施工に奔走している状況だった。メンテナンスの時間もとれず、結果として想定販売数に達しなかった。当時はメンテナンスフリーというパネル神話も健在で、点検ツールは必要だと思わないと言われた。市場がまだ熟していない時期尚早ともいえた。
SX-03は、太陽電池の発電量が高い、日中の日射条件の良い状態で使用することを前提に設計していたのだが、フタを開けてみると点検現場は思いのほか千差万別で、天気の悪い日、さらには早朝や夕暮れ時も点検がしたいという声が多いことがわかってきた。また、磁界は、地磁気や金属には必ず発生しているものである。故に場所によってほかの磁界環境による誤反応をすることもあった。
SX-03の現場検証を続けていた開発チームは、使う側からユーザーおよび自ら実際の発電所で使った上での改良点を全て吸い上げ、後継機の開発に着手した。
開発から製品化までのプロセスを一通り体験したチームは、ユーザー視点の高付加価値の機能強化を効率良く成し遂げた。SX-03で育んだチームワークで、初号機に比べ圧倒的に開発期間、開発コストを抑えながら後継機は完成した。
中心となる電気設計にめっぽう強いコアとなるハードウェアエンジニア、プログラムを自由に操るソフトウェアエンジニアのコンビプレイは相乗効果を生み、他に類を見ないツールを作り出した。後継機は両者のイニシャルを並べ、ソラメンテ-iS と命名された。
3.点検効率向上へ
失敗を恐れない
「失敗を恐れるな!はやく実行して、はやく失敗して、はやく修正する。」部門長から檄が飛ぶ。チームにはiとSのほかに、円筒の中に基板、ボタンなど複数の部品を高密度に配置する離れ業で先進的な筐体に仕上げた人、プロト機を片手に頻繁に発電所現場に赴き、厳しい機能評価と使いやすさを追求する人、ソフトウェアの達人や、わかりやすさを優先した操作パネルのユーザーインターフェースデザインを手掛ける人、構成部材をタイムリーに調達する人など、製品化に向けたチームワークが生まれ、相互協力が行われた。
求められる点検効率
「ソラメンテ-iS」 は、従来の測定器でのソーラーパネルの点検の難しさに悩んでいたメンテ業界に、専門知識も不要で直観的なツールとして、興味を持って受入られ始めた。
発電、売電を止めることなく、ソーラーパネルの表面にセンサを当てて発電を確認するあたらしい点検手法は、住宅用や小規模発電所には利便性がある。しかし、太陽光発電の主流である産業用やメガソーラーでは、膨大な数のパネルをしらみつぶしに点検するわけにいかない。メンテナンスコストの観点から、その効率性を問われた。
そして、多くの中大規模発電所を点検評価してきたチーム自身がそれを認識し、点検の効率化があらたな課題となったのである。チームは、太陽光発電システム構成を猛勉強し、高い点検効率を得られるあらたな手法を模索し、技術力で実現させるべく次の開発に着手した。
2ステップのソラメンテ点検手法
太陽電池発電所の約90%を占める結晶系パネルで構成した太陽光発電所では、例外なく複数のパネルを直列接続させたストリング回路が存在する。たとえば、1MW発電所のパネル数は約4000枚、ストリングあたり直列20枚の構成とすると、ストリングは200本となる。各パネルが正常に発電している場合、各ストリングの出力は理論的には一定している。
故障パネルが存在するストリングは出力が低下しているので、ストリングの電圧、抵抗など測定値を相対比較することにより、疑わしいストリングを見つける。あとは、疑いのあるストリングのパネルのみ、「ソラメンテ-iS」でチェックし、故障パネルを特定すればよい。
すなわち、ステップ1として、全パネルの中からまず故障パネルが存在するであろうパネルグループ(ストリング)を絞り込む。次にステップ2で、そのグループのみ点検する手法である。
ストリングは通常10本前後ずつ接続箱に束ねられている。接続箱はなるべく人が行き届きやすい場所に配置されている。大規模発電所の場合、通常は接続箱から点検すればよい。
この2ステップをうまく組み合わせて点検することで、保守に費やす労力、測定結果のわかりやすさ、時間と費用など、点検効率は飛躍的に向上する。
4.弱点を克服
天候の影響を受けるIV測定
従来から、出力低下のストリングを検出するために、テスタによる電圧測定(太陽電池の世界では開放電圧という)や、出力特性を示すIVカーブ(電流・電圧カーブ)の測定などが行われていた。IVカーブは、太陽電池メーカーのパネルの開発や製造現場で特性評価で使われる測定機である。
ところが、天候条件の影響も含めてデータを測定するテスタやIVカーブトレーサは、屋外の測定において様々な挙動を示しデータが安定しないのである。測定したい電圧や電流は、日照条件に連動して変化する。すなわち、天候の変化に伴い測定値は揺らぎ、太陽電池の発電出力も変動するので、データの解釈は専門家でないと判読が非常に難しいものとなる。
一般的にIVカーブ測定は、700W/㎡以上の日射量で正常な測定値を示すとされ、それは快晴の日中4時間程度に限られる。安定した実験室や工場での測定とは条件が異なる。
自然の日射量変動に左右される屋外環境で、安定した太陽電池の電気的な点検ができないか?これが、ステップ1:ストリングチェッカー「ソラメンテ-Z」開発の最重要課題であった。
ソラメンテ-Zの登場
接続箱での点検(ステップ1)として構想されたストリングチェッカー、ソラメンテ-Zの開発者は、ストリングの開閉SWをOFFし、パワコン・送電系統と切り離した状態(開放状態)でのストリングの抵抗値(インピーダンス)に着目した。Zとは、電気回路の世界でインピーダンスを表す記号に由来している。
ストリングの直列回路に特殊な信号を印加し、その経路を通過した信号を受信し内蔵のマイコンで解析してストリングのインピーダンス(抵抗)を割り出すのである。インピーダンスはほとんど日射の影響、すなわちソーラーパネルの発電の影響を受けない。その測定値は天候変化に左右されないため、昼夜に関わらず安定した値を示す。
問題は、様々な環境条件にある発電所のストリングにて、いかに求めたいインピーダンス測定を実現させるかである。基礎電気理論にめっぽう強い開発者は、それを様々な回路とソフトウェアの工夫により具現化させた。開発レビューで示された複雑な設計回路は、2か月後にはコンポーネントを満載した基板に仕上がっていた。電子時代が進んだのか、時代を先取りしたのか、その基板は極めて小さかったのである。
これならいける
「ソラメンテ-Z」はプロト機による実証実験を繰り返した後、オレンジ色のまばゆい最新の耐衝撃シリコンケースをまとい、黒と黄2色デザインの操作パネルで登場した。手のひらに乗るコンパクトさ、1ストリングあたり約1秒という超スピード測定、また、スイッチオンで即測定開始、という扱いやすさが特長である。
これは、現場で測定前にセットアップや条件設定の入力に時間と手間がかかる従来他社の点検ツールと一線を画していた。故障の範囲をストリング単位で絞り込む「ソラメンテ-Z」の開発は、先んじて製品化されたパネルチェッカー「ソラメンテ-iS」が、故障を確実に特定するステップ2を確立していたことで、業界が切望する故障ストリングを切り分け、発電所の電気点検の手間を大幅に緩和する優れた機能を持ったストリングチェッカーとして完成に至ったのである。
5.ユーザー視点
現場に強い実力機へ
「ソラメンテ-Z」は現場にて期待通りに機能したか?
周到な評価実験を繰り返し仕上げられたZは、あるサイトで誤診断に遭遇する。不具合があるとされるストリングに故障パネルが見つからない。急峻に立ち上げられた全国のサイトは独自の施工がされていることも多い。
この事例は、電気回路に基づき正しく配線されているものの、ストリングによって配線距離長がまちまちであった。不具合箇所では、余剰ケーブルがそのまま輪状に束ねられていて、配線距離が突出していた。これにZは反応してしまったのである。机上の構想と現場は異なる。チームは、対策・検証を繰り返し技術変更を実施。出荷後のZは、すべて新バージョンに置き換えられた。
ほか、様々なサイトで想定外の現象に遭遇するたび、原因分析、推論を立て実証しながら経験を重ね、数々の故障モードの切り分け方やあらたな故障にZが有効であることを立証するなど、故障発見の多様性を充実させ現場経験を蓄積してきた。
ストリングチェッカー「ソラメンテ-Z」は、パネルチェッカー「ソラメンテ-iS」とともに、測定値をグラフ、数値のみを表示する測定器メーカーのそれとは異なり、1MWの発電所では4,000枚もあるソーラーパネルから、電気の専門家でなくても従来よりはるかに容易に短時間で故障パネルを特定できる。
発電事業主である発電所のオーナー、健全に発電できる状態であるかどうかの確認という重要な責任を負われている点検者にとって、太陽電池に詳しい会社であるアイテスが作った、結果に結び付くノウハウを提供できる、発電所現場に即したユーザー視点に立った点検ツールなのである。
ユーザー視点の営業展開
「ソラメンテ-Z」は、展示会で体験デモを行い、太陽光発電の保守に苦労している人やこれからメンテ業務を起業する人には驚きと好意をもって迎えられた。ただ、発電所のオーナーなど多数の人は、ソーラーパネルはメンテフリーで保守する必要はないとの先入観を持っておられる方が大多数で、いずれそういう時期になったら使うかもという受け取られ方であった。
一方、さまざまな発電所サイトでソラメンテの点検評価を経験したチームは、わずか1年半の間に50か所以上の太陽光発電所で300枚以上の発電に悪影響を及ぼす故障パネルを発見し、また、それらのうち65%以上が2年以内のサイトであるという、驚くべき太陽光発電所の実態を認識していた。
販売促進活動は、その後製品の特長や性能の紹介から軸足を移し、故障事例を中心に現場の実情を紹介した。パネルに故障が発生していても天候や季節の影響との切り分けが出来ない、発電量低下がわかっていても原因である故障パネルがどれなのか見つからないことが非常に多いのが現状である。発生してしまった発電出力低下、売電損失を速やかに回復させるには?その解決策としてソラメンテを「故障パネル発見ツール」として業界の関係者に有意義な知見に基づく情報を発信していった。顧客視点からそのメリットを啓蒙したのである。
太陽光発電の保守とは?を解説する「故障と保守がわかる本(通称:青本)」「現場診断メンテブック(通称:黄色本)」「発電事業者の保守がわかるオーナーブック(通称:赤本)」などの冊子を相次ぎ無料で発刊し、全国主要都市で開催した太陽光パネルの保守・点検セミナーで、保守の必要性を伝え冊子を配布した。呼ばれれば現地に赴きソラメンテのデモを、メルマガやソラメンテ専用ホームページの立上げなどの複数の情報メディアを介した発信を充実させたことにより、「ソラメンテ」の認知度は向上し、伴って販売数は急増した。
6.もたらしたもの
製品の活用までサポート
「ソラメンテ-iS、ソラメンテ-Z」は、よくある「測定器メーカーなので装置のことならわかるが、現場測定時のさまざまな現象については答えられない。取説を熟読してください。その範囲での機能を保証するものです。」といった一般的な対応は行なっていない。製品開発部の研究・開発メンバーが現場で実証した豊富な知見に基づき、営業が自ら現場デモを行い、故障パネル発見という結論を引き出す方法を伝授するまでがソラメンテなのである。営業がその現場主義で活発に販売活動ができる理由は、ソラメンテの製品力にあり、それは少数精鋭のチームプレイが生む製品開発力に根差している。
ソーラーパネル故障発見に特化した進化系ツール
太陽光発電システムの大半を占め、心臓部となる発電源でもあるソーラーパネル群は、実は容易に保守点検に踏み込めないエリアである。キュービクルからパワコンまでの交流の電力出力系統では、多くの電気主任技術者、電気工事士といった電気のプロたちの関連保守経験や確立された手法、点検器が存在するが、直流の電力を発生するソーラーパネル単位の点検には、ソーラーパネル=太陽電池を半導体として診るアイテス独自のノウハウ、知見とそれらに基づき開発された専用ツールが必要となる。個々のソーラーパネルの発電状況は、遠隔監視でも対応できず見逃しにより放置されることが多かった。
「ソラメンテ-iS、ソラメンテ-Z」は、このエリアを専門知識を必要とせず簡単に短時間で点検できる進化系ソーラーパネル点検ツールである。故障パネルを排除しない限り、出力回復は望めない。ソラメンテを使った太陽光発電所の点検は、発電所のオーナー、またその点検者にとって、最短で出力回復が図れる有効なメンテ手法である。
ソラメンテ開発がもたらしたもの
ソラメンテは、天候変化に強い・測定が速い・使いやすい特長が、現場のメンテ担当者の日常の悩みを払しょくし、本来のメンテナンスの目的である発電の現状回復、維持のための信頼に足る点検ツールとして受け入れられたのである。
ソラメンテを企画、開発、製品化した製品開発部は事業部長、開発、営業メンバーを含め総勢13名の少数精鋭チーム。元々アイテスブランドの製品の企画、開発、営業をミッションとして課されたチームである。
今はソラメンテの市場の好評を受け、他事業部を巻き込んだ生産キャパの増強、製造品質管理、生産管理体制を社内に構築し、分業体制を敷くように部門を越えて事業規模を拡大すべく体制づくりを急ピッチで推進している。当事業部は研究、実験、開発、評価検証、製造、検査、品質管理、生産管理、購買など製品化のためのすべてのプロセスを理解した上で他部門と協業しながら巧みにこなす。
「はやく実行して、はやく失敗して、はやく修正する」貫かれたポリシーがチームワークとそのシナジー効果を生み、育てた。メンバーは、早朝出勤は好きなようだが、退社も早く休暇もとり、良いワークライフバランスを実行している。メリハリがあり、適度で健全な刺激がある環境が、所属する製品開発部のメンバーたちが無駄のない集中力で開発を進められる原動力である。
先日昇進した開発課長は「これからは、生産技術や製造はそれを得意とする他の事業部への移管を加速し、新規開発に傾注する」と宣言、自分たちの新発想を次の開発に盛り込み具現化することに意欲を示す。しかし、市場に感動を与え、そして受け入れられる製品を開発することを忘れない。新任開発課長は、それを達成するために何をやるべきか、認識を新たにし、開発チームを牽引する。
両輪である営業メンバーも日々成長している。ソラメンテの製品力はそのまま営業の自信となり、積極的な販促活動に直結している。顧客が求める製品、情報を紹介し、顧客の課題を解決することこそが営業の喜びである。
製品力、それを支える開発力、少数精鋭が生み出す次の新製品は? 開発は日々加速している。